【書評】『軽量・高速モバイルデータベースRealm入門』

著者の菅原さんから『軽量・高速モバイルデータベースRealm入門』を献本いただきました。
表紙に書いてある通りSwift 3でのiOSアプリ開発を前提とした本になります。
ちなみに、世界初のRealmの書籍だそうです。


Realmは2014年リリースのモバイルファーストのデータベースで、最近は使っているアプリもかなり増えてきています。
自分も一昨年から使っていますが、CoreDataよりも使いやすくて気に入っています。


Realmの公式ドキュメントは結構しっかりしていて、しかも日本語版も充実しているので、アプリに組み込んで利用するハードルは決して高くありません。
しかし、本書を読むと「こんな楽な方法があったのか」とか「ここに注意点があったのか」という発見がかなりありました。


『軽量・高速モバイルデータベースRealm入門』は以下のような構成になっています。

  • Part1:入門編
  • Part2:基礎編
  • Part3:活用編
  • Part4:実装編~ Twitter クライアント作る
  • Appendix A:API リファレンス


「Part2:基礎編」で紹介されているRealmの基本的な仕様や使い方の範囲は公式ドキュメントとほぼ同じだと思いますが、公式ドキュメントでは必要最小限のコード例しかないのに対して、本書では前後のコードを含めた具体的なコード例が多数掲載されているのでより理解しやすくなっていました。


「 Part3:活用編」では、知らなかったら開発中に長時間ハマってしまいそうな注意点などがまとまっていて、一度目を通しておくと後で困った時に役立ちそうです。


「Part4:実装編」はTwitterクライアントを作るという実践的な内容ですが、著者の菅原さんはAplosというTwitterクライアントをリリースしている方なので、サンプルコードは簡潔ながらもかなり本気な実装になっていると思われます。


iOSアプリ開発でのRealm利用に特化しているだけあって、データベースとしての仕様解説というよりは実際の開発時に役立てられる知識を網羅していて、iOSでRealmを使ったアプリを作る人は持っておいて損はない本だと思いました。